コラム:働き方シフトで見えたこと◆ベテラン社員の“べからず”集

ベテラン社員の“べからず”集 ~働き方シフトで見えたこと~

2020年1月31日

先般、以前に在籍した会社の、ベテラン層が中心に集まった飲み会に参加してきました。一口にベテラン層といっても、親や配偶者、お子様の状況は人それぞれで、今お子様の学費が必要だという人もいれば、親の面倒を見るのにお金が必要だという人もいれば、配偶者が働きに出るようになったので、当面はお金を貯めることができる時期だという人もいます。同じ世代でも個々に異なるライフステージがあり様々な働き方があり、また周囲の状況や本人のキャリアの志向などよって、選択肢も様々だなと感じます。  

一方で、年を取ると(・・・という言い方は好きではありませんが)ある程度の傾向があるように感じます。今回集まったメンバーが、というわけではありませんが、どういう状況や働き方であれ、「ベテランになると気をつけたいことがあるよね」「こういう年の取り方はしたくないよね」という話になりました。

まとめるとざっくり3つに集約されたので、勝手に「ベテラン社員の3大べからず集」と名付けますが、それは①過去自慢、②不健康自慢、③安定志向です。

ひとつ目は、過去自慢。ビジネスパーソンとしてそれなりに仕事の経験を重ねてくると、過去には華々しい成果や武勇伝のひとつやふたつはあるものです。それを自慢してもいいことはありません。もちろん仕事においては、ときに多少自分や組織の実績を大きく見せたり、アピールする必要もあるかもしれませんが、「スゴいだろう」という自慢に終始してしまってはダメです。絶対に「スゴいな」と思われることはなく、むしろ「オワコン」扱いされてしまうことになるでしょう。

2つ目が、不健康自慢。たとえば、食事の席でいくつもの薬を出して、身体の不具合と薬の効能を説明し始める方がいます。心臓が悪い、大腸の活性化、〇〇値が高すぎるのを抑える・・・と話を始め、加えて「昨年、〇〇で1週間入院した」といった話を延々進めてしまうことも。どのように思われることを意図して、このような話題をしてしまうのか本人にも説明できないかもしれませんが、もしかしたら人間には心配されたい気持ちがあるのかもしれません。ただ、そうだとしても、ぎっくり腰と通風はあまり心配されませんので注意が必要です(笑)

3つ目が安定志向です。安定的な志向は、それ自体が特に悪いことではありませんが、悪い意味で保守的になってしまうのは自分にとっても周囲にとっても、あるいは組織にとっても良いことはありません。たとえば、歳を取ると組織に自身の「居場所」ができてくることが多いものです。特にそれが、ある程度のポジションや地位であったりすると、せっかく手に入れたものを失いたくない気持ちが強くなり、それを脅かすもの・・・つまり新しいことや変化に対してネガティブになってしまいがちです。もしかしたら若手人材や組織のチャレンジする姿勢を削いでしまっていることがあるかもしれません。

法学者の河上和雄さんは、「群れを飛び出しても生きていけるような人間が集団を作った時、その組織は強くなる。」と述べていました。その通りだと思います。しかし、逆に悪い意味での安定志向の人ばかりが集まった組織は活性化しないものです。安定志向を望む人ばかりが集まると組織が不安定になるというパラドックスです。上記3つはいずれも、ベテラン層になってくると、若い人や部下の方々に対し話してしまうことがありそうです。ついつい自慢したくなったり、説教をしたくなったり、手に入れたものを失いたくないという気持ちが強くなりがちです。もちろん本人に悪気はないでしょうが、結局は自分が損してしまうことになりかねません。気をつけたいものですね。

上記3つはいずれも、ベテラン層になってくると、若い人や部下の方々に対し話してしまうことがありそうです。ついつい自慢したくなったり、説教をしたくなったり、手に入れたものを失いたくないという気持ちが強くなりがちです。もちろん本人に悪気はないでしょうが、結局は自分が損してしまうことになりかねません。気をつけたいものですね。

大橋 新 氏(フリーコンサルタント)

大学卒業後に金融機関・教育会社、シンクタンクを経てフリーに。 ド文系で特別な技能や専門分野を持たず、かといって特別に優秀でもないアベレージ人材。 企業に所属してフリーに、本人が経験した働き方のシフトから、「働き方改革」をどのように捉え、どのように考えているか・実践しているか、を言い散らかすコラム。
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