コラム:働き方シフトで見えたこと
◆礼儀かリテラシーか

礼儀かリテラシーか  ~働き方シフトで見えたこと~

2020年3月13日

突然ですが、私が入社数年の頃に上司から 「一度も会ってないお客様に突然メールをするとは何事か!礼儀がなってない」 とお叱りを受けた記憶があります。また、私ではありませんが、体調不良で会社を休むのに 「メールで上司に連絡するとは何事か!」 と叱られた若手社員がいました。
いずれも、10数年前の出来事です。
情報量の差があるのは確かです。
目的にもよりますが、「対面で会う」「電話をする」「メールをする」の順で得られる情報は多くなります。したがって、費やす手間やコストを考えないのであればメールよりも電話、電話よりも対面、の方が得られる情報は多いでしょうし、齟齬も減るでしょう。  
ただ、それが昔は丁寧さや礼儀の順になっているフシがありました。冒頭の10数年前の管理者たちの“あたりまえ”だったのかもしれません。

今や、テレワークという言葉も知られるようになり、TV会議や社内SNSのやり取りでコトが済まされることが多くなりました。かつての丁寧さや礼儀といった “あたりまえ”を振りかざす人は、「古い人」あるいは「ITリテラシーの低い人」というレッテルが貼られてしまうことになりかねません。
私が近年「働き方」をシフトしたからなのか、このご時世なのかは分かりませんが、テレカン(電話会議やTV会議)がかなり多くなりました。その形態も多様で、1対1の形もあれば、1対大勢の研修のような形、あるいは拠点ごとにある程度の人数がまとまって、複数の拠点を繋ぐ形もありますし、大勢が個別に繋がる形もあります。

そして、最近思うことは、テレカンの上手な組織、慣れていない組織があるなぁということです。 会議の参加者が「目的を理解している」「事前の準備をして臨んでいる」といった生産的な会議のための条件は、テレカンであろうと対面のミーティングであろうと同様ですが、どうやらテレカン特有の上手な進め方というのがあるようです。

例えば、
・司会者、ファシリテーターが物理的に遠い拠点(人)から話題を振る。
・聞き手のマイクはオフにしておき、話す際に、マイクをオンにして簡潔に話す。
・マイクがオンの場合は、途中で大きな相槌を打たない(マイクが拾いにいってしまうので)。
・マイクがオフの場合はうなづきや、OKポーズなどのジェスチャーを少し大きめに入れた反応してあげる。
といったことが、自然に行われていると感じます。

1対1のテレカンや、社内の業務における報告や連絡、相談であっても、社内SNSであらかじめ簡潔にアジェンダ(目次を箇条書きにして)を示して、テレカンの時間をお互いに調整し、相手の業務を妨げないように配慮してから臨むようにしているようです。それはかつての、丁寧さや礼儀といったものの形が変わっているんだなぁとも思います。

前回の大橋さんのコラムはこちら(ベテラン社員のべからず集)
https://kaikaproject.net/column/ohashi08/

大橋 新 氏(フリーコンサルタント)

大学卒業後に金融機関・教育会社、シンクタンクを経てフリーに。 ド文系で特別な技能や専門分野を持たず、かといって特別に優秀でもないアベレージ人材。 企業に所属してフリーに、本人が経験した働き方のシフトから、「働き方改革」をどのように捉え、どのように考えているか・実践しているか、を言い散らかすコラム。
pagetop