Vol.4 外部表彰の諸相② 〜コラム:表彰を活用した組織活性化〜

Vol.4 外部表彰の諸相②

前回に引き続きまして社外表彰について、KAIKA Awardsを例にエントリーされた各社がどのような活用の仕方を意図しているかみてみましょう。

1.注目度をあげたい。
2.第三者評価を得たい。
3.組織を活性化させたい。
4.組織の意思を打ち出したい。

今回は、2.の「第三者評価を得たい」についてです。

「2.第三者評価を得たい」

KAIKA Awardsにおいては、審査対象の活動が、個人・組織・社会性について同時に価値向上がなされているものであれば、活動のテーマや対象者などは問いません。ただ、近年のエントリーテーマの傾向としては、社会価値向上への寄与に関する活動や組織風土・活性化に関するテーマなどが多くなっているようです。

これらのテーマは、比較的活動が長期に及び、なおかつ成果を数字で測りにくい活動なので、なかなか証明が難しいものでもあります。それゆえ、外部からの表彰をひとつの「証明」として、あるいは「お墨付き」として活用したい意図があるようです。ただ、もう少し突っ込みますと、近年は外部からの表彰によって、活動の良さを証明したいというよりも活動をより良いものにするために、外部の意見を取り入れたいという組織が増えているように感じています。具体的には「受賞できればもちろん嬉しいが、それよりも私たちの活動について、方向性・やり方に間違いがないか?今後、もっと良い考え方や手法があるか?などのフィードバックが欲しい。」といったお話しを聞く機会が増えてきました。

もうひとつ、第三者評価の「結果」ではなく「プロセス」に価値を見出す組織も増えてきました。つまり、エントリー活動を資料にまとめたり、そのために自分たち(組織内で)活動を振り返る機会を持ったり、審査過程のひとつであるインタビューやヒアリングで説明をしたり、といったことに価値があると考える組織が増えてきました。

KAIKA Awardsに限らず外部の表彰にエントリーすると、活動の説明および資料が少なからず必要になってきます。たとえば、当該活動が何を目的にしたもので、現在どのような効果が出ているか、それを社員はどう感じているか、全体・部分的にどのような仕組みで、どう運用されているか・・・といったことについて、記述・説明が求められます。このようなプロセスを通じて、組織内で改めて目的や進捗について議論がなされたり、エントリー資料にまとめる(つまり言語化する)ことによって、「やってみて気づいた」「書いてみて気づいた」「話して気づいた」という声が多く聞かれます。これらプロセスにおける「理解の深まり」を期待して外部表彰が活用されています。受賞後に、担当の方々とお話しをすると、「このプロセスが大きな価値であった」と仰います。「第三者評価」のプロセスや結果を通じて、自社の活動について、なんとなく暗黙的に行なっていたものが、改めて問われたり、社員同士で議論や振り返りによりさらに理解が深まったり、新たな解釈を得られたり、といったことが巻き起こり、それが今の活動(プロジェクト)を促進するひとつのエンジンになることも多いのです。

次回は「3.組織を活性化させたい。」
に触れていきます。

一般社団法人日本能率協会 
山崎 賢司
(KAIKA Awards事務局)


大学卒業後、英国国立ウェールズ大学経営大学院 経営学修士課程MBA(日本語)修了。地方銀行を経て社団法人日本能率協会(JMA)へ入職。リーダー育成、経営者選抜育成等の教育研修のほか、各社に応じた組織診断、風土改革、教育体系・人事制度構築など300社以上の企画提案を行ってきた。2011年に提言した「KAIKA経営」を主導し、現在はKAIKA Awardsの企画・運営を担うとともに、経営者の想いをコンセプトメイクすることや、各社の人事・組織領域を中心とした企画支援・業務フローのドキュメント化など(ビジョン・理念から中長期・短期戦略、人事制度・規程など)の支援を行っている。
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