Vol.5 外部表彰の諸相③ 〜コラム:表彰を活用した組織活性化〜

Vol.5 外部表彰の諸相③

前回に引き続きまして社外表彰について、KAIKA Awardsを例にエントリーされた各社がどのような活用の仕方を意図しているかみてみましょう。

1.注目度をあげたい。
2.第三者評価を得たい。
3.組織を活性化させたい。
4.組織の意思を打ち出したい。

今回は上記3.の「組織を活性化させたい」についてです。

「3.組織を活性化させたい」

本コラム全体のタイトルにもなっています。冒頭(第1回目)のコラムで、人は褒められて悪い気持ちになるものではありませんし、所属する組織が表彰されれば、メンバーは少なからず誇らしい気持ちになるもので、モチベーションやエンゲージメントといった高揚にも寄与している、と述べました。これらはそれ自体が組織の活性化のひとつの現象と捉えることができるでしょう。

そもそも活性化とは、辞書的には「特定の機能や組織の活動を活発にすること」「まわりに生き生きとした作用を与える」という意味として説明されています。何かしらの活動・動きがあり、周囲によい影響を与えている状態だといえます。KAIKA Awardsは「活動体」を表彰の対象としているので、活性化という意味において、その活動体がどれほど活発に、かつ広く良い影響を及ぼしているのかが評価の視点のひとつにもなっています。

一方、概念的には理解できますが、組織が活性化している状態というのは短期的には可視化しにくく、人によってその認知も差があります。ある人にとっては「我が社は活性化している」と感じていても、他の人にとってみれば「我が社は不活化状態にある」という認知かもしれません。

そんな曖昧になりがちな言葉ですが、たとえば経営計画の重点項目を5つ挙げているとすれば、2つ目か3つ目くらいには「組織の活性化」「意識改革」「風土改革」といった言葉が掲げられている組織が多いように思います。

では、何をどこまでやれば、組織が活性化したといえるのか?その結果はどのように測るのか?そのKPIは何か?・・・このように方向性と目標感を合意形成するのは結構大変で、苦労されている会社は多いようです。このような場合に、外部の「KAIKA Awardsを受賞する」といった目標を据えるという組織が目立ってきています。何年かけてどんな状態にしたら評価の軸に沿った活動と言えるのか?これらが第三者の評価軸で言語化されているので、施策レベルにも落としやすいといいます。

加えて、「意識」や「風土」に関する活動は「これで完成!」という状態があるものではなく、活動し続けることに意味があったり、常に変革を求められたり・・・いわば終わりなき活動ともいえるものです。ともすると目標感を見失い、疲弊してしまうこともあります。もちろん外部の表彰を受賞するのは、目的ではなくひとつの通過点に過ぎませんが、それでもマイルストーンとして分かりやすい目安となりえます。

受賞に至った際には、さらにその活性化に勢いがつきます。「狙っていた賞を受賞した!」という結果も組織が活性化するひとつですし、社員の中には「ウチの活動ってそんなに良い活動なんだ!」という認識・自覚は少なからず強化されることでしょう。

外部表彰はプロセスも結果も・・・つまり受賞に向けたプロセスにおける活動も、受賞されたという結果(あるいはフィードバック)を活かすことも、組織の活性化に寄与することが出来るのではないでしょうか。

次回は「4.組織の意思を打ち出したい。」
に触れていきます。

一般社団法人日本能率協会 
山崎 賢司
(KAIKA Awards事務局)


大学卒業後、英国国立ウェールズ大学経営大学院 経営学修士課程MBA(日本語)修了。地方銀行を経て社団法人日本能率協会(JMA)へ入職。リーダー育成、経営者選抜育成等の教育研修のほか、各社に応じた組織診断、風土改革、教育体系・人事制度構築など300社以上の企画提案を行ってきた。2011年に提言した「KAIKA経営」を主導し、現在はKAIKA Awardsの企画・運営を担うとともに、経営者の想いをコンセプトメイクすることや、各社の人事・組織領域を中心とした企画支援・業務フローのドキュメント化など(ビジョン・理念から中長期・短期戦略、人事制度・規程など)の支援を行っている。
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