KAIKA組織のメリット

KAIKA組織の前提

「KAIKA」とは個人の成長、組織の活性化、組織の社会性の同時実現によって、新たな価値を生み出す活動体のことを指していますが、そのメリットの前に以下の前提があります。

ひとつは、個人、組織、社会の価値を「同時実現」する活動だということです。つまり、この3つの価値はトレードオフの関係ではないということが前提になっています。個人の成長や働き甲斐には寄与するけれども、組織の活性化や組織の社会性の向上には逆効果となるといった活動ではありませんし、複数の活動でバーター的に考えるものではないとうことです。

経営・事業は継続することを目的にしていますので、長期的な視点に立つことが前提になります。たとえば極端ですが、顧客満足や社会課題の解決といった側面を無視し、目の前の(短期的な)メリット・利益などに傾注し過ぎた場合、一時的には3つの価値を同時実現しているように見えるかもしれませんが、長期的には顧客や社会の価値という視点からは評判を落としている、などとということになりかねません。

KAIKA組織のメリット

上記を前提にしたうえで、改めてKAIKAな組織にはどのようなメリットがあるのでしょうか。3つの価値の同時実現それ自体が最大のメリットなのですが、一言でいえば全方位的に、現在および将来の利害関係者(ステークホルダー)、すなわち社会の信頼性・共感性を向上させるということになります。これを便宜上分けるとすれば、以下のようなことがいえます。

dashboardKAIKAな仕組みがもたらすつの効果

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組織の方向性・戦略性を高める

KAIKAの考え方に立脚した場合、本当に組織にとって大事なことは何なのかを考える機会が得られるのは大きなメリットのひとつです。戦略を、組織の方向付けと資源配分とした場合、長期・全体思考に立てば本質的な優先順位が見えてきます。また、突き詰めればビジョンや理念の再解釈や納得性を高めることにも寄与します。

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活き活きと働く従業員を増やす

経営資源の中で最も不確実性が高いといわれるのが「人」です。人材不足感が続くなかにおいては、「人の確保・定着」は大きな経営課題とも言えます。KAIKAな組織、活動は、働く人々の働き甲斐やモチベーションの向上に寄与します。マネジメントの施策にも反映する一助になることが考えられます。心理的安全性やエンゲージメントの高い組織づくりに寄与しているともいえるでしょう。

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柔軟性の高い人・組織づくりに 寄与する

KAIKAではつねに変化する社会と関わり、組織内外とのつながりに強く意識を保つ必要性と、それらを促進する開放的なマネジメント・組織づくりを推奨しています。そのような感度の高い組織はイノベーションが起きやすい、イノベーティブな組織とも言われています。また、これらの善い評判は、善い人材が共感し、集まりやすいという意味では採用面でのメリットも大きいでしょう。

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業績(事業や財・サービス) 向上に寄与する

近年、CSRやCSV、あるいはSDGsへの対応など、企業の社会性に対する関心が高まっていますが、これは企業・組織の「製品・財・サービス」そのものだけではなく、組織体の考え方や人となり(組織の人格性)が問われているともいえます。みなさんも“消費者として”周囲を見渡した際には、ブラック企業だと言われている組織の商品は、敬遠してしまうでしょうし、逆に信頼のおける、好感度の高い企業だとその商品には共感を持つでしょう。このような観点から、長期的に現在顧客と将来顧客をもつくっていく活動といえ、結果的に業績あるいは事業へ寄与していきます

KAIKA調査や事例からみるメリット

KAIKAを提唱するにあたり、KAIKA基本モデルを作成し、その検証を行いました。さらにKAIKA Awardsを通じた事例の収集を通して、以下のようなメリットがみえています。

01. 新事業創出に成果の傾向

KAIKA経営の基本モデルの有効性については、7,000名以上のビジネスパーソンを対象とした調査研究を通じて検証しました。調査研究の結果によれば、KAIKA経営の実践度合いが高いほど、

  • 「個の能力の総和以上の成果を生み出している」
  • 「事業成果を継続して創出している」
  • 「今後も成果・進化しつづけられる」

と、社員が実感できている傾向が明らかになっています。

また、300社以上の企業調査研究においても、KAIKA度が高い企業は、新事業開発に成果が出ている傾向が高いことが明らかになっています。 ご存知の通り、これだけ人・社会全体が多様化し、価値観が多様化するなか、多様な社会・環境・背景をバックグラウンドとした「個人」を尊重し、その多様さを認め、成長してもらい、それを組織として許容することで組織自体が多様化し、変化・進化する。「今まで通りの考え方だけ」「一つの考え方だけ」では、新事業が生まれにくいことは言うまでもありません。

02. これからの組織に求められる社会性の実行

CSRからCSV、SDGsやESGなど、現在において組織は「社会の中の組織」である価値観が求められています。「ESG投資」にも注目が集まるように、企業イメージのみならず、ステイクホルダーからも環境対応や社会性は強く求められるようになっています。

KAIKAでは「組織の社会性」をひとつの基軸としていますが、それは地域振興やボランティアはもちろん、自分たちの組織は「なにを社会に還元しているのか」を再定義することでもあり、または自分たちの組織・製品は「社会の公器をどれだけ使っており、その還元をどう考えるか」などの視点にもつながると考えています。 「組織の社会性」とは、社会課題への対応だけを指しているわけではありません。既存顧客や既存マーケット以外にも、広く社会にアンテナを張ることは、業種・業態を超えて影響のある事象を事前にキャッチし、自組織・社員の方向性にも影響を与えます。その意味においては、多様性の許容は社会の様々な変化を取り込むための考え方だと言えるはずです。

03. 人材の確保・定着

KAIKAの考え方は「人間中心の経営=“人間経営”を土台にして社員とともに進化しよう」という視点から提唱しています(「人・社会起点の組織づくりKAIKAとは」参照)。人そして人の価値観が多様化するなか、組織視点の一律的なマネジメントや取り組みは当てはまらなくなります。

日本能率協会が2019年度入社半年・2年目の若手社員の意識調査をしたところ、約半数は転職サイトに登録しており、3割が副業・兼業をしていました。定年まで勤めたいと回答した60%以上が転職サイトに登録、副業・兼業をしている3割の中でも1000人以上の企業に勤めている人の実施率が一番高い結果となっています。若手社員のみならず、転職市場における年齢の上昇、シニアからの働き方など、日本国内だけに目を向けても働き方、働き方の考え方は大きく変化しています。 KAIKAでは、「個人の成長」を①自律的に行動する ②自分なりの目標感を持つ ③成長と貢献が実感できる といった項目を提唱しています。この3つの視点を外に見出すのではなく、組織の中で見出すKAIKA組織は社員にとって魅力的であり、働き続けたい、人に紹介したいと思っていただける組織となるのです。

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