有限会社風曜日・てしかがえこまち推進協議会UD部会 事例にみるKAIKA経営の実践

KAIKA Awards 2017ではKAIKA大賞2組織、KAIKA賞4組織、特選紹介事例7組織を選出いたしました。
こちらのコラムでは順次事例をご紹介しています。

特選紹介事例 有限会社風曜日・てしかがえこまち推進協議会UD部会
「コミュニティの創生を目指した新たな地域連携の仕組みと人財育成」

KAIKAポイント

ユニバーサルデザイン(以下UD)のホテル風曜日は、阿寒摩周国立公園のある北海道東部釧路市北部に位置する弟子屈町で1999年に創立。2009年高齢者や身体の不自由な人の観光旅行をサポートする弟子屈ユニバーサルデザインプラザ(通称UDプラザ)を立ち上げている。その後、観光を機軸にしたまちづくり団体「てしかがえこまち推進協議会」の中のUD部会が推進する地域UDを地域のメンバーと行ってきた。活動内容は弟子屈の特徴をいかした自然体験メニューの開発や町民へのUDの啓蒙活動、旅や観光のサポート体制整備、サポーター育成などである。平成29年11月末日現 在の町民数7,436人(男3,531人・女3,905人、3,914世帯:)の弟子屈町で、地域の事業者の意識も変わりつつある。飲食店が店内をバリアフリーに変えたり、近隣の釧路動物園で視覚障がい者向けツアーが始まったりしている。 独自のポジションを築き、リピーターを増やすことで地域そのものを変えている。

取り組み概要

UDホテル風曜日は設立以来20年近くになり障がい者や高齢者の利用とリピートも多い。ホテルがUDであっても地域がハード並びにソフトを充実させ受け入れる風土がなければ快適な旅行は出来ないと、地域を挙げてユニバーサルな観光地づくりに取り組んでいる。2015年から道内6拠点連携でバリアフリー観光推進する広域ネットワークの道東の拠点として弟子屈がピックアップされ、本格的にユニバーサルツーリズムの推進に地域として取り組んでいる。てしかがえこまち推進協議会UD部会は打ち合わせ会議やサポートに関する研修会、まちのバリアフリー調査などを定期的に開催している。主な活動としては、弟子屈独自の滞在プラン企画、旅行者への滞在プラン紹介、旅行者へのサポート実施、サポート内容のふりかえり検証と、それをもとにした次の滞在プランの検討を行っている。いままで対象にならなかった観光スポットに目を向けることや、関係省庁と協議することで車いすに乗ったまま足湯体験できるような設備ができた。また身障者のパークゴルフやクロスカントリースキー体験できるようなお手伝いや、観光案内冊子や案内板を点字化するなど視覚障がい者向けの取り組みも充実してきた。移動が一番困難な車いす利用者や目の不自由な方への観光情報の提供やUDメンバーによるサポートが好評で、新規の旅行者からの問い合わせや、リピーターや連泊の方が増えている。UD部会員はお客様といっしょに感動するという共通の価値認識をもって活動を行っている。旅への要望・希望を聞き、実現することで達成感や満足感がうまれている、継続的な活動のなかで、地域からも協力が得られるようになり、滞在メニューも増加している。

審査委員会コメント

風曜日は町民みんなで行う町おこしの新しいモデルである。観光立国の一つの方法である。また、これから増加していく高齢者の旅行とサポートのあり方を示しているといえる。

KAIKAで重要な3要素のうち、個の成長に関しては、多様な障がい者をお客様として迎える中で自自分たちに様々な学びがあり、そこから「手で触って感じる地図」(布絵の会、点訳の会との共同制作)などの新たなアウトプットも生まれている。UDの活動に関わるメンバーも増え、異なる活動をしている団体同士の連携も生まれるなど、地域全体の活性化につながっている。社会的なインパクトという面では、UDホテルの運営を通じて障がい者の世界・可能性を広げているだけでなく、UDホテルの運営を通じて得たノウハウを積極的に外に公開・発信することで社会により良い変化をもたらしている。

【障がい者についての表記について】
風曜日ならびにてしかがえこまち推進協議会では日常的に障がい者という表記を使用されていることから、今回の事例では、障がい者という表記を使用しております。

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